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建築物省エネ法(建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律)とは
建築物省エネ法とは、社会経済情勢の変化に伴い建築物におけるエネルギーの消費量が著しく増加していることに鑑み、建築物のエネルギー消費性能の向上に関する基本的な方針の策定について定めるとともに、一定規模以上の建築物の建築物エネルギー消費性能基準への適合性を確保するための措置、建築物エネルギー消費性能向上計画の認定その他の措置を講ずることにより、エネルギーの使用の合理化等に関する法律と相まって、建築物のエネルギー消費性能の向上を図り、もって国民経済の健全な発展と国民生活の安定向上に寄与することを目的とされています。

概要としては以下の4つがあげられます。
(1)大規模な非住宅建築物に対する適合義務及び適合性判定義務
(2)中規模以上の建築物に対する届出義務
(3)省エネ向上計画の認定(容積率特例)
(4)エネルギー消費性能の表示

【TDCコメント】
建築物省エネ法はその名目の通り、建築物のエネルギー消費性能を向上させる為の法律となります。
大きく「規制措置(義務)」と「誘導措置(任意)」の2つに分けられます。
「規制措置(義務)」・・・適合義務や届出に関わる所管行政庁の権限の強化等により、従来の省エネ法の届出から更に一次エネルギー消費量を抑制する事が目的とされてます。
「誘導措置(任意)」・・・容積率緩和の特例や表示制度による‘見える化’を行う事で、省エネ性能が優れた建築物を増やす事が目的とされています。
規制措置誘導措置
・大規模な非住宅建築物に対する適合義務及び
 適合性判定義務 [第十一条]
・届出義務、所管行政庁による指示・命令等
 [第十九条]
・特殊な構造・設備の大臣認定制度 [第二十三条]
・住宅トップランナー制度
・省エネ性能向上計画の認定(容積率特例)
 [第二十九条]
・建築物の販売・賃貸事業者の省エネルギー消費性能の
 表示努力義務 [第七条]
・基準適合の認定・表示制度 [第三十六条]
 ※ [ ]は下記記載の法文を示す

建築物エネルギー消費性能基準とは「建築物の備えるべきエネルギー消費性能の確保のために必要な建築物の構造及び設備に関する経済産業省省令・国土交通省省令で定める基準」をいう。

【TDCコメント】
省令にて[適合するための基準]が、告示にて[計算方法]が規定されています。

法文の概要 基本方針等
(建築主等の努力)
≪第七条≫
建築物の販売又は賃貸を行う事業者は、その販売又は賃貸を行う建築物について、エネルギー消費性能を表示するよう努めなければならない。

【TDCコメント】
販売・賃貸事業者は、建築物のエネルギー消費性能を表示するように努める必要があります。
エネルギー消費性能の表示には「自己評価」、「BELS(BELS評価機関による第三者認証)」、「建築物省エネ法第36条による基準適合認定」による方法があります。
表示制度により消費者が適切に建築物を評価する事ができるだけではなく、公表されることによって目標を高く掲げ、より一次エネルギー消費量削減に繋がる事を目的とされています。
又、近年の省エネ性能に関わる各種補助金申請の要項には「BELS取得」が必要となるケースが増えています。建築物の総合的な評価を行うCASBEEや住宅性能評価等の様に、建築物の省エネルギー性能の表示に特化したこの表示制度については今後急速的に普及される可能性があります。
[各種認定制度、表示制度] BELS

法文の概要 建築主が構ずべき措置等
(特定建築物の建築主の基準適合義務等)
≪第十一条≫
建築主は、特定建築行為(特定建築物(居住のために継続的に使用する室その他の政令で定める建築物の部分(以下「住宅部分」という。)以外の建築物の部分(以下「非住宅部分」という。)の規模がエネルギー消費性能の確保を特に図る必要がある大規模なものとして政令で定める規模以上である建築物をいう。以下同じ。)の新築若しくは増築若しくは改築(非住宅部分の増築又は改築の規模が政令で定める規模以上であるものに限る。)又は特定建築物以外の建築物の増築(非住宅部分の増築の規模が政令で定める規模以上であるものであって、当該建築物が増築後において特定建築物となる場合に限る。)をいう。以下同じ。)をしようとするときは、当該特定建築物(非住宅部分に限る。)を建築物エネルギー消費性能基準に適合させなければならない。
≪第十一条 2項≫
前項の規定は、建築基準法第六条第一項に規定する建築基準関係規定とみなす。
 → [申請] 特定建築行為とは?

【TDCコメント】
建築基準関係規定となるため、特定建築行為をしようとするときは建築物エネルギー消費性能基準に適合させなければ、工事着手や建物使用ができないこととなります。
(国等に対する建築物エネルギー消費性能適合性判定に関する手続きの特例)
≪第十二条≫
建築主は、特定建築行為をしようとするときは、その工事に着手する前に、建築物エネルギー消費性能確保計画(特定建築行為に係る特定建築物のエネルギー消費性能の確保のための構造及び設備に関する計画をいう。以下同じ。)を提出して所管行政庁の建築物エネルギー消費性能適合性判定(建築物エネルギー消費性能確保計画(非住宅部分に係る部分に限る。第五項及び第六項において同じ。)が建築物エネルギー消費性能基準に適合するかどうかの判定をいう。以下同じ。)を受けなければならない。
≪第十三条 2項≫
国等の機関の長は、特定建築行為をしようとするときは、その工事に着手する前に、建築物エネルギー消費性能確保計画を所管行政庁に通知し、建築物エネルギー消費性能適合性判定を求めなければならない。

【TDCコメント】
第11条では[基準への適合の義務]、第12条では[適合している事を証明するために適合性判定を受ける義務]となっています。(第13条では国等の建築物となります。)
省エネ適合性判定は「所管行政庁」が行う事となりますが、第15条より「国土交通省大臣登録を受けた者(登録建築物エネルギー消費性能判定機関)」に全部又は一部を依頼することができます。(以降所管行政庁等)
建築確認においては、所管行政庁等の適合判定通知書がなければ、確認済証の交付が受けられないこととなっています。
(適用除外)
≪第十八条≫
この節の規定は、次の各号のいずれかに該当する建築物については、適用しない。
≪第十八条 1項 一号≫
居室を有しないこと又は高い開放性を有することにより空気調和設備を設ける必要がないものとして政令で定める用途に供する建築物
≪第十八条 1項 二号≫
法令又は条例の定める現状変更の規制及び保存のための措置その他の措置がとられていることにより建築物エネルギー消費性能基準に適合させることが困難なものとして政令で定める建築物
≪第十八条 1項 三号≫
仮設の建築物であって政令で定めるもの
【TDCコメント】
「居室を有しない」のうち「居室」の定義は、建築基準法第2条第4号に規定する居室と同様となります。
 適用除外に関する政令で定める用途用途に供する建築物は施行令第7条に記載されております。

(施行令第7条の1項のみ抜粋)
法第十八条第一号の政令で定める用途は、次に掲げるものとする
一 自転車車庫、自転車駐車場、畜舎、堆肥者、公共用歩廊その他これらに類する用途
二 観覧場、スケート場、水泳場、スポーツの練習場、神社、寺院その他これらに類する用途(壁を有しないことその他の高い開放性を有する者として国土交通大臣が定めるものに限る。)
(一定規模以上の建築物のエネルギー消費性能の確保に関するその他の措置)
≪第十九条≫
建築主は、次に掲げる行為をしようとするときは、その工事に着手する日の二十一日前までに国土交通省令で定めるところにより、当該行為に係る建築物のエネルギー消費性能の確保のための構造及び設備に関する計画を所管行政庁に届け出なければならない。その変更(国土交通省令で定める軽微な変更を除く。)をしようとするときも、同様とする。
≪第十九条 1項 一号≫
特定建築物以外の建築物の新築であってエネルギー消費性の確保を図る必要があるものとして政令で定める規模以上のもの
≪第十九条 1項 二号≫
建築物の増築又は改築であってエネルギー消費性能の確保を図る必要があるものとして政令で定める規模以上のもの(特定建築行為に該当するものを除く。)
≪第十九条 4項≫
建築主は、第一項の規定による届出に併せて、建築物エネルギー消費性能基準への適合性に関する審査であって第十二条第一項の建築物エネルギー消費性能適合性判定に準ずるものとして国土交通省令で定めるものの結果を記載した書面を提出することができる。この場合において、第一項及び第二項の規定の適用については、第一項中「二十一日前」とあるのは「三日以上二十一日未満の範囲内で国土交通省令で定める日数前」と、第二項中「二十一日以内」とあるのは「前項の国土交通省令で定める日数以内」とする。
≪第二十条 2項≫
国等の機関の長は、前条第一項各号に掲げる行為をしようとするときは、あらかじめ、当該行為に係る建築物のエネルギー消費性能の確保のための構造及び設備に関する計画を所管行政庁に通知しなければならない。その変更(国土交通省令で定める軽微な変更を除く。)をしようとするときも、同様とする。

【TDCコメント】
法19条及び20条により、特定建築物以外の建築物の新築、増築または改築を行う場合は省エネ計算の届出義務があります。
また、法第19条 4項より住宅性能評価やBELS等を取得した場合、届出は「工事着手の21日前」から「3日前(省令記載)」までに届出を行えばよいこととなります。
(特殊の構造又は設備を用いる建築物の認定)
≪第二十三条≫
国土交通大臣は、建築主の申請により、特殊の構造又は設備を用いて建築が行われる建築物が建築物エネルギー消費性能基準に適合する建築物と同等以上のエネルギー消費性能を有するものである旨を認定することができる。

(審査のための評価)
≪第二十四条≫
国土交通省大臣は、前条第一項の認定のための審査に当たっては、審査に関わる特殊の構造又は設備を用いる建築物のエネルギー消費性能に関する評価(以下単に「評価」という。)であって、第五十六条から第五十八条までの規定に定めるところにより国土交通省大臣の登録を受けた者(以下「登録建築物エネルギー消費性能評価機関」という。)が行うものに基づきこれを行うものとする。

【TDCコメント】
WEBプログラムでは適切に評価ができない特殊な場合には「大臣認定」を受ける方法があります。
認定を行う機関は「登録建築物エネルギー消費性能判定機関」ではなく「登録建築物エネルギー消費性能評価機関」となります。
大臣認定を受けた建築物については第25条より適合性判定通知書の交付を受けたもの、または、届出をしたものとみなされます。

法文の概要 建築物エネルギー消費性能向上計画の認定等
(建築物エネルギー消費性能向上計画の認定)
≪第二十九条≫
建築主等は、エネルギー消費性能の向上に資する建築物の新築又はエネルギー消費性能の向上のための建物の増築、改築もしくは修繕等(以下「エネルギー消費性能の向上のための建築物の新築等」という。)をしようとするときは、国土交通省令で定めるところにより、エネルギー消費性能の向上のための建築物の新築等に関する計画(以下「建築物エネルギー消費性能向上計画」という。)を作成し、所管行政庁の認定を申請することができる。

【TDCコメント】
一次エネルギー消費量をより削減する為の設備スペースについては、一部面積不算入とする事ができます。
面積不算入により設備導入をし易くする事で、一次エネルギー消費性能が優れた建築物を普及させていく事が目的とされています。
適合基準の水準は建築物省エネ法施行前後で基準が異なる点にも注意が必要です。
[各種認定制度、表示制度] 性能向上計画認定
(建築物エネルギー消費性能向上計画の認定基準等)
≪第三十条≫
所管行政庁は、前条第一項の規定による認定の申請があった場合において、当該申請に係る建築物エネルギー消費性能向上計画が次に掲げる基準に適合すると認めるときは、その認定をすることができる。

≪第三十条 1項 一号≫
当該申請に係る建築物のエネルギー消費性能が、建築物エネルギー消費性能基準を超え、かつ、建築物のエネルギー消費性能の向上の一層の促進のために誘導すべき経済産業省省令・国土交通省で定める基準に適合するものであること。

【TDCコメント】
省令第八条に適合するための条件が定められていますが、非住宅部の外皮基準についても定められています。
従って、外皮の評価を行う必要があり、定められた基準以下である必要があります。
また、認定を行えるのは所管行政庁のみですが、基準適合の判断は「登録建築物エネルギー消費性能判定機関」でも可能となります。
(建築物のエネルギー消費性能に関わる認定)
≪第三十六条≫
建築物の所有者は、国土交通省令で定めるところにより、所管行政庁に対し、当該建築物について建築物エネルギー消費性能基準に適合している旨の認定を申請することができる。

【TDCコメント】
表示制度に関する条文で、第7条では建築物の[新築・増築・改修]、第36条では[既存の建築物]が対象となります。
適合基準の水準は建築物省エネ法施行前後で基準が異なるので注意が必要となります。 また、第7条に関するBELSではエネルギー削減率や星の数によるランク表示がされますが、第36条では適合しているか否かのみとなります。
性能向上計画認定同様、認定を行えるのは所管行政庁のみですが、基準適合の技術的審査は「登録建築物エネルギー消費性能判定機関」でも可能となります。
[各種認定制度、表示制度] 基準適合認定表示

法文の概要 附則抄
(建築物エネルギー消費性能向上計画の認定)
≪第三条≫
附則第一条第二号に掲げる規定の施行の際現に存する建築物について行う特定増改築(特定建築行為に該当する増築又は改築のうち、当該増築又は改築に係る部分(非住宅部分に限る。)の床面積の合計の当該増築又は改築後の特定建築物(非住宅部分に限る。)の延べ面積に対する割合が政令で定める範囲内であるものをいう。以下この条において同じ。)については、当分の間、第三章第一節の規定は、適用しない。

【TDCコメント】
特定増改築の範囲は政令の附則第2条により、二分の一を超えないこととされています。
増改築を行う際には本則12条の取り扱い(適判)となった場合でも省エネ計画書では附則第3条適応の有無を確認する欄があり情報の記載をするため、その際には「検査済証」や「登記簿謄本」などの写しが必要となります。
既存建築物の竣工年月日によって取り扱いが複雑であるため、詳しくはこちらをご参照ください。

旧省エネ法はどうなる?
旧省エネ法(エネルギーの使用の合理化等に関する法律)に基づく省エネ措置の届出等(新築・改修時の届出、定期報告)については、平成29年3月31日をもって廃止となり、平成29年4月1日以降は建築物省エネ法に基づく手続が必要となりました。
省エネ法での計算書(25年基準)及び旧法での計算書(PAL/CEC)による届出は、所管行政庁が変更内容の報告を求めることができるので、場合によっては必要となることがあります。

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