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ZEB (Net Zero Energy Building)

ZEBとは

建物の快適な室内環境を保ちながら、年間で消費する建築物のエネルギー量を大幅に削減し、創エネでエネルギー収支ゼロを目指した非住宅建築物のことです。
「エネルギー収支が正味(ネット)でプラスマイナスゼロになる」という事からNet Zero Energy Building(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)、略称でZEBと呼ばれています。

2017年4月以降、延べ面積2,000uを超える非住宅建築物に対して省エネ基準の適合義務化が開始されました。
それに伴い、省エネに対する意識も変わっており、さらなる省エネ化を目指した建築物が求められ、ZEBが世の中に認知されています。


ZEBを実現するための技術は、消費するエネルギーを減らすための技術(省エネ)とエネルギーを創るための技術(創エネ)に分けられます。
【省エネ】
パッシブ技術で[必要なエネルギー量を減らす]
・外皮性能の向上
・昼光利用
・日射遮蔽
・自然換気 など
アクティブ技術で[エネルギーの無駄をなくし、効率的に使う]
・高効率空調
・高効率照明 など
 
 
【創エネ】
再生可能エネルギーを導入し[エネルギーを創る]
・太陽光発電
・バイオマス発電 など
 

ZEBの判断基準

ZEBは以下の定量的要件を満たす建築物となります。

【非住宅建築物評価】

『ZEB』 Nearly ZEB
年間の一次エネルギー消費量が正味ゼロまたはマイナスの建築物 ZEBに限りなく近い建築物として、ZEB Readyの要件を満たしつつ、再生可能エネルギーにより年間の一次エネルギー消費量をゼロに近付けた建築物
◎一次エネルギー消費量の削減率が
創エネ※1除き50%以上
かつ
創エネ含み100%以上

◎BEIで表すと
創エネ除き0.50
かつ
創エネ含めて0.00
◎一次エネルギー消費量の削減率が
創エネ除き50%以上
かつ
創エネ含み75%以上

◎BEIで表すと
創エネ除き0.50
かつ
創エネ含めて0.25
ZEB Ready※2
ZEBを見据えた先進建築物として、外皮の高断熱化及び高効率な省エネルギー設備を備えた建築物

◎一次エネルギー消費量の削減率が創エネ除き50%以上

◎BEIで表すと創エネ除き0.5


ZEB Oriented※2
延床面積が10,000u以上の建物で、下記年間の一次エネルギー消費量+未評価技術※3を満たす
【 事務所等、学校等、工場等 】 【 ホテル等、病院等、百貨店等、飲食店等、集会所等 】

◎一次エネルギー消費量の削減率が
創エネ除き40%以上

◎BEIで表すと
創エネ除き0.6

◎一次エネルギー消費量の削減率が
創エネ除き30%以上

◎BEIで表すと
創エネ除き0.7
※1 創エネ:太陽光発電や、バイオマス発電など
※2 創エネは必要なし(2024年4月時点)
※3 未評価技術は公益社団法人空気調和・衛生工学会において省エネルギー効果が高いと見込まれ、公表されたもの()を対象とする
現在公表されているものは下記の通りである
 @ CO2濃度による外気量制御
 A 自然換気システム
 B 空調ポンプ制御の高度化(VWV*、適正容量分割、末端差圧制御、送水圧力設定制御等)
 C 空調ファン制御の高度化(VAV*、適正容量分割等)
 D 冷却塔ファン・インバータ制御
 E 照明のゾーニング制御
 F フリークーリング
 G デシカント空調システム
 H クール・ヒートトレンチシステム
 I ハイブリッド給湯システム等
 J 地中熱利用の高度化(給湯ヒートポンプ、オープンループ方式、地中熱直接利用等)
 K コージェネレーション設備の高度化(吸収式冷凍機への蒸気利用、燃料電池、エネルギーの面的利用等)
 L 自然採光システム
 M 超高効率変圧器
 N 熱回収ヒートポンプ
  ※ 一部はWEBプログラムにおいても評価が行われている
最新情報は公式サイトにてご確認ください → 公式サイトはこちら


ZEBの評価範囲

【建築物全体を評価する場合】
建築物全体のうち非住宅部分全体(赤枠・着色内)を評価
(※ZEB Orientedのみ非住宅部分の延べ床面積が10,000u以上で評価可能)
【一部の非住宅用途を評価する場合】
☆非住宅部分全体の延べ床面積が10,000u以上であること
☆非住宅部分全体の創エネ※1除き20%の省エネ(BEI:0.80)であること
建築物全体のうち非住宅部分全体(赤枠内)の
延べ床面積が10,000u以上 + 創エネを除いた20%の省エネ達成

建築物全体のうち非住宅用途の一部(着色内)を評価
(※ZEB Orientedのみ評価する部分(着色内)の延べ床面積が10,000u以上で評価可能)

【提出例】
建築物全体のうち、事務所部分のみでZEBOrientedを取得する場合:
建築物全体のうち非住宅部分全体(赤枠)にて
・延べ床面積が10,000u以上
・創エネを除いた20%の省エネ達成(BEI:0.80)※2

建築物全体のうち事務所部分(着色内)にて
・延べ床面積が10,000u以上
・創エネを除いた40%の省エネ達成(BEI:0.60)※2
・未評価技術※3を採用
※1 創エネ:太陽光発電や、バイオマス発電など
※2 創エネは必要なし(2024年4月時点)
※3 未評価技術は公益社団法人空気調和・衛生工学会において省エネルギー効果が高いと見込まれ、公表されたもの()を対象とする
現在公表されているものは下記の通りである
 @ CO2濃度による外気量制御
 A 自然換気システム
 B 空調ポンプ制御の高度化(VWV*、適正容量分割、末端差圧制御、送水圧力設定制御等)
 C 空調ファン制御の高度化(VAV*、適正容量分割等)
 D 冷却塔ファン・インバータ制御
 E 照明のゾーニング制御
 F フリークーリング
 G デシカント空調システム
 H クール・ヒートトレンチシステム
 I ハイブリッド給湯システム等
 J 地中熱利用の高度化(給湯ヒートポンプ、オープンループ方式、地中熱直接利用等)
 K コージェネレーション設備の高度化(吸収式冷凍機への蒸気利用、燃料電池、エネルギーの面的利用等)
 L 自然採光システム
 M 超高効率変圧器
 N 熱回収ヒートポンプ
  ※ 一部はWEBプログラムにおいても評価が行われている
最新情報は公式サイトにてご確認ください → 公式サイトはこちら

ZEB化のメリット

1.光熱費の削減
室内環境の室を維持・向上しつつ、エネルギー消費量の削減に伴い、建物の運用に係る光熱費を削減することができます。
2.不動産価値の向上
環境や省エネに配慮した建築物を求めるテナントや投資家が増えており、ZEBを取得した建築物は不動産としての価値の向上などにつなげることができます。
3.快適性・生産性の向上
きめ細やかな空調や照明の制御などにより心地よい室内環境を実現し、省エネルギーを実現しつつ、建物利用者の快適性・生産性を向上させることができます。
4.災害時の事業継続性の向上
少ないエネルギー消費で運用が可能となるため、災害などの非常時に建物機能を維持し易くなります。
また、再生可能エネルギー等の活用により部分的にではあってもエネルギーの自立を図ることができます。

今後の目標について

   一般財団法人環境共創イニシアチブ(SII)が公募している「ZEBプランナー」に登録しております。
長きにわたって省エネ計算を行ってきた知識や経験を活かし、2025年度には自社が受注するコンサルティング業務のうち、50%以上がZEBプランニングとなるよう活動してまいります

2023年度プランニング実績

延べ面積 ZEB評価ランク 建物用途 件数
300m2未満 - - 0
2,000m2未満 『ZEB』 - 0
Nearly ZEB 事務所等 1
ZEB Ready 事務所等 5
学校等 1
病院等 1
ZEB Oriented - 0
2,000m2以上 『ZEB』 - 0
Nearly ZEB 事務所等 2
工場等 1
ZEB Ready 事務所等 13
学校等 1
物販店舗等 1
工場等 10
ZEB Oriented 事務所等 1
工場等 9
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